皮脂腺が異常な働きを見せることで毛穴のつまりが起きて、皮膚が赤くなって腫れあがるのがニキビのメカニズムです。キャンプファクターと呼ばれる毒素が原因で皮膚が荒れて、赤みや腫れを発生させます。

皮脂腺の異常な働き

この毒素を発生させているのがアクネ菌というもので、多くの人の毛穴に生息している菌類です。

本来であれば皮膚にも無害な菌類なのですが、毛穴に皮脂や角質が詰まるといった問題が起きて、嫌気性環境が生じることでアクネ菌が繁殖します。

大量に繁殖したアクネ菌は毛穴の中で皮脂を分解して、キャンプファクターを増やすことで炎症を起こすのが、ニキビが発生する原因の一つです。アクネ菌が脂肪酸などを生成することで炎症を引き起こし、赤く腫れたニキビを作り出しています。

炎症が悪化すると痛みを感じるだけでなく、膿ができて傷跡が残り続けてしまうことも珍しくありません。

小さな炎症だから問題ないと考えずに、正しいスキンケアを行うことで炎症の悪化を防ぐ必要があり、症状が酷い場合は皮膚科の医師などの専門家に相談することが推奨されています

。普段から皮脂が分泌される量が多い方は、キャンプファクターを増やさないようにスキンケアを行うことが重要です。

抗酸化物質の不足も肌が荒れる原因になる

食事から摂取する栄養のバランスが偏っている人や、睡眠時間が不安定な人はニキビの発症条件を満たしているので注意が必要です。

生活リズムが乱れるだけでも、体内にあるグルタチオンという抗酸化物質の量が減ってしまいます。

睡眠時間が不安定な人

抗酸化物質が体内から失われることも、ニキビなどの炎症疾患の発症条件となっており、抗酸化物質が不足しないように気を付けなければいけません。ブロッコリーやアボカドなどの、グルタチオンを含む食材を日常的に食べることも、炎症の発症条件を満たさないために重要です。栄養のバランスが取れた食事を続けて、生活習慣を見直すことが求められます。

にきびが発生しやすい体質になると、肌の赤みや傷跡が残り続けてしまい、レーザーやピーリングなどの治療を受けなければ跡形が消えない可能性もあります。生活習慣が整っている人であっても、遺伝的要因によって炎症が起こる場合もあるので注意してください。

遺伝的要因で炎症が起きやすい人でも、抗酸化物質を摂取することで細胞の酸化ストレスが軽減されて、体内の免疫機能を向上させる効果は期待できます。肌のトラブルは体の外側からだけではなく、特定の栄養を摂取する体内のアプローチも続けていくことが理想的です。